『水槽のメンテナンス』について

床底の掃除

頻繁に行う必要性は無いので、水槽の水を替えるタイミングで同時に床底の掃除をするのがベストです。しかし、底床に見られるフワフワとした汚れの中には大量の好気性バクテリアや、その他有機バクテリアを始めとした様々な底床微生物達が生息し活動をしています。好気性バクテリアが大量に排出されてしまうと水槽内の酸素が減少してしう恐れがあり問題になりますが、有機バクテリア達は汚れの分解・汚れを食べる働きをする事で窒素やリンを体内に取り込んでいってくれます。なので、汚れが出てくるのからと言って、綺麗にし過ぎない様にしましょう。綺麗にし過ぎてしまった結果、急に緑藻が増えたりと、逆に水槽環境を悪化させる原因にも繋がります。水槽バランスを考慮しながら掃除を行いましょう。
 

必要な道具とは?

・プロホース
水槽の大きさに見合うサイズの物を選びましょう。
・S=30cm水槽向け
・M=60cm水槽向け
・L=90cm水槽向け
 
(例)90cmの水槽の場合
Lサイズが適切と言えます。Sサイズ、Mサイズではパイプが短くて水槽の底迄ホースが底砂内の汚れを吸い上げる事が出来ません。
 
(例)30cmの水槽の場合
Sサイズが適切と言えます。小さな水槽では、サイズに合わない大きいサイズのプロホースを使用するのは避けましょう。仮に、Lサイズのプロホースを使用した場合、小さな水槽ではパイプが太すぎてしまい、かえって邪魔になります。
※細かな砂(ソイル)を敷いた水槽でプロホースを使用する場合は、MサイズやLサイズ等、太いサイズのパイプがお勧めです。プロホースで水槽の底の汚れた水を吸い上げる際に、砂も同時に吸い上げます。この時、細いパイプだとパイプが詰まって水が流れにくくなります。
 

ろ過槽の掃除

ろ過掃除の見極め方ですが、水が汚れているなと感じる様になったら、ろ過槽に汚れが溜まってきている可能性があります。3か月に1回のペース位で掃除を行っていれば、水槽に悪い影響が出る前に掃除が出来ます。
 
◎水槽の汚れを感じるサイン
・コケが発生しやすくなってきた
・水槽の水に透明感が無くなった
・油膜が水面に見られる様になった
・水面の泡が中々消えない
等、変化を感じたら掃除をしましょう。
 
◎必要な道具とは?
・バケツ
・水槽の水
・ホースブラシ
・熱湯
 
◎ろ過槽を洗う時のポイント
・ろ材を洗う時は、必ず水槽の水を使用する様にします。絶対に水道水を使用する事は避けましょう。様々な好気性バクテリアがろ材には繁殖していおり、好気性バクテリアが水槽の水を硝化してくれています。心臓部分とも言える所になるので、出来るだけ良いバクテリアを死滅させない為にも、水槽水を使ってろ材を洗っていきましょう。
 
・ろ材を洗う時は、一度に全てのろ材を洗ってしまわない様にしましょう。半分ろ材を洗ったら後の半分は三か月・半年経ってから洗う様にすると良いです。これは、ろ材に住み着いている好気性バクテリアが一度に居なくなってしまうのを防ぐ為です。好気性バクテリアが居なくなってしまうとろ過槽のろ過機能の低下に繋がります。
 
◎熱湯を使用するワケは?
水槽内の生物も水槽環境が悪ければ病気になります。病気を予防する意味で、熱湯で洗い流し病気の原因となる細菌や寄生虫等を死滅させてリセットする事が出来ます。
 
◎洗う前にろ過槽からろ材を取り出しましう
・ろ過槽からろ材を取り出します。ろ材は数種類あるので、どの様なろ材がろ過槽に入っているか確認して下さい。
<ろ材の種類>
・荒目スポンジ(物理ろ過)
・リング状ろ材(生物ろ過)
・細目パッド(物理ろ過)
・活性炭ろ過(科学ろ過)
 
◎洗い方は?
・濾過槽は簡単に水槽水で流すだけにしましょう。綺麗に洗い過ぎると濾過槽に生息している好気性バクテリアが居なくなり、反対に浄化する能力が弱まってしまいます。又、一度消毒をしたい方は、熱湯を流すだけにしましょう。

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